TOP 90 The Verge 2026年4月18日

RAM不足が数年間続く可能性、AI需要が供給を圧迫

なぜ重要か

AI需要にDRAM供給が追いつかず、今後のAI開発・普及にハードウェア制約という大きな課題を突きつけます。

要約

AI需要の急増により、DRAMの供給不足が数年間続く見込みです。日経アジアの報道によると、2027年末までに需要の60%しか満たせないと予測され、一部では2030年まで不足が続く可能性も指摘されています。

要点

  • AI需要によるRAM不足
  • 2027年まで需要の60%しか満たせず
  • 主要メーカーが増産も供給改善は遅れる
  • AI開発のボトルネックに
  • コスト上昇とDX遅延のリスク

詳細解説

AI技術の急速な発展に伴い、その基盤となるハードウェア、特に高性能RAM(DRAM)への需要が爆発的に増加しています。これは、大規模言語モデル(LLM)のトレーニングや推論に膨大なメモリが必要とされるためであり、現在の半導体サプライチェーンに深刻な影響を及ぼしています。

日経アジアの報道によれば、世界最大のメモリメーカーであるSamsung、SK Hynix、Micronは生産能力の増強に取り組んでいますが、その多くは2027年以降、あるいは2028年まで稼働しない見通しです。SKグループの会長は、RAM不足が2030年まで続く可能性すら示唆しています。2026年と2027年には、需要を満たすために年間12%の生産増加が必要とされていますが、現在のところ、その目標達成は困難とされています。

この状況は、AI開発のペースに直接的な影響を与える技術的課題です。高性能なAIモデルを開発・運用するためには、HBM(High Bandwidth Memory)のような特殊なDRAMが不可欠であり、これらの供給不足はAIの研究開発や商用化のボトルネックとなります。特に、新たなAIチップやAIサーバーの製造計画に遅れが生じる可能性が高まります。

社会・産業への影響は広範囲に及びます。AI関連企業は、ハードウェアの調達コスト上昇や納期遅延に直面し、AIサービスの提供価格や開発スケジュールに影響が出る可能性があります。また、AI技術の普及が遅れることで、さまざまな産業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の進行にも足かせとなる恐れがあります。最終的には、AIを活用した新しい製品やサービスが消費者の手に届くのが遅れることにも繋がりかねません。

今後の展望としては、メモリメーカー各社は増産体制を強化し、新技術の開発を加速させるでしょう。また、AI開発側も、よりメモリ効率の良いモデルアーキテクチャや量子化技術の研究が進む可能性があります。しかし、短期的には供給不足は避けられず、AI業界全体で限られたリソースをいかに効率的に活用するかが重要な課題となります。

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